「認知症の進行を遅らせることができると言われている薬」を脳外科で処方してもらい、一息ついたような気がしていたが、実際はそうではなかったらしい。 「らしい」というのは、私は両親とは離れて暮らしていたので、認知症の発症に伴う父の変化を言語化でき…
もの忘れ的な症状は、もっと前から始まっていたのだと思う。 だけど、八十歳を過ぎ、会社に行くわけでも、責任のあることを任されているわけでもない父と、亭主関白な夫にずっと仕えてきた闘病中の母にとって、少しくらいやりとりにとんちんかんなことがあっ…
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